ジムニーJB23W6型のATF交換を低リスクで行う方法|ストレーナーも交換

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12万Km無交換のATFをDIYにて交換してみました。

結果的にはトラブルもなく快調です。今のところはですが…

よく耳にする「過走行車のATF交換はリスクを伴う」という点について、なぜ交換後に不調になるのかをいろいろ調べてみて理屈はある程度わかりました。

私のジムニーはおそらく12万km無交換なので、一旦ATFの全量交換を近所のSUZUKIディーラーに相談。

過去にトラブルになった車両がいくつかあったそうで「できればやりたくありません」と正直な回答。発生事例なども丁寧に説明していただきました。

もしもの時のためにAT載せ替えについて聞いたところ、リビルトAT持ち込みでも交換しますとのこと。

トルコン太郎で交換する整備工場も見つけたのですが、費用が結構高いので結局DIYでの交換を決意しました。

プロペラシャフトからのATF漏れでオイルレベルがかなり下がっているので、トラブルになる前にATFの補充が必要なのでリスク覚悟でとりあえずやってみよう。

目次

作業内容

ジムニーJB23W6型のATF交換。ただ、一度に全部交換することは出来ないので、抜いた分だけ新しいオイルを交換していく「希釈法」という方法でATFを新しいものに入れ替えていきます。

ついでにストレーナーも交換しておきます。

※1〜4型の場合は、部品形状や規定トルクが異なるので注意。

所要時間 約120分
作業難度 ★★★☆☆

今回使用した主な工具

ソケットレンチ 14mm
ソケットレンチ 12mm
エクステンションバー 250mm
トルクレンチ
オイルパン
オイルファンネル
リジットラック 2台

主なパーツ・消耗品

ATフルード
スズキATF 3317:99000-22B00(1L)
スズキATF 3317:99000-22B00-025(20L)

ATオイルパンガスケット
24784-66H10

ATFドレーンプラグ ガスケット
24781-57B00

ATFストレーナ
26570-76J10

ATFストレーナ Oリング
26545-54J10

※5型以降のジムニーの場合の純正番号です

規定トルク

オイルパンのボルト
5N・m(1〜4型は8N・m)

ストレーナーの固定ボルト
10N・m(1〜4型は8N・m)

ドレンプラグ
17N・m(1〜4型は22N・m)

ATフルード全容量: 5.7L ※5型以降のジムニーの場合

ATFの交換手順

一度全部を交換することはできないので、抜いた量と同量のATFを入れることを複数回繰り返し徐々にATFを新しいものにしていく「希釈法」で交換します。

ちなみに、フロントをジャッキアップしたほうが圧倒的に作業がしやすいです。

今回紹介しているのは5型以降のATでの作業です。1〜4型とは異なりますのでご注意ください。

  1. 古いATFを抜く
  2. ATオイルパンを外す
  3. ATFストレーナーの交換
  4. オイルパンの清掃
  5. オイルパンの取り付け
  6. 新しいATFを入れる
  7. ATFを入れたあとの操作

step
1
ATFを抜く

ドレンボルトを外してATFを抜きます。

10分ほど走行すると、ATFが温まり排出されやすくなります。

出てこなくなったら一旦ドレンボルトを取り付けておくと、作業中にATFが漏れ出てきません。

step
2
ATオイルパンを外す

オイルフィラーの固定ボルトを外します。奥まった場所にあり、なかなか手が入れにくい。

ATオイルパンは19本のボルトで固定されています。

急に剥がれて落ちてこないように対角した位置のボルトを残してましたが、結局全部抜き取りました。

ガスケットが固着しててびくともしない…

マイナスドライバーで軽くこじって剥がしました。

ATFがオイルパンに残っているので、こぼさないように最大限の注意を払っていたのですが結局じゃぶじゃぶこぼしました。

下にオイルパン敷いてて本当によかった…。

step
3
ATFストレーナーの交換

ATオイルパンを外したら、ストレーナーを取り外します。このパーツでATF内の不純物を濾過しています。

3箇所のボルトを外して引っ張ると外れます。

ストレーナーを引き抜く際にも内部のATFが流れ出てくるので要注意です。

AT本体側にOリングが残っているので、これも忘れずに外してください。

ストレーナーは思っていたよりもきれいですね。もっと汚れていると思ってました。

変形もしていないし、パーツクリーナーで洗浄して再利用できそうな感じ。

が、しかし、ここは新品と交換です。

忘れずにOリングをセットして、新しいストレーナーを取り付けます。

締め付けトルクは10N・mです。

step
4
ATオイルパンの清掃

オイルパンに鉄粉除去用の磁石が2個ついているので外して清掃します。

磁石についている鉄粉をパーツクリーナーとペーパーウェスで拭き取ります。

よし、きれいになった。

オイルパンに張り付いているガスケットを剥がします。

このガスケットは再利用しないので、取れなければカッター等で切ってしまっても大丈夫です。

剥がれたガスケットが付着しているので、これもスクレーパー等を使ってきれいに除去。

ATオイルパンの内側もパーツクリーナーで清掃しました。

2つの磁石を元の位置に着けたら、ATオイルパンの準備は完了!

step
5
オイルパンの取り付け

オイルパンのガスケットは再利用不可のパーツですので、オイルパンを外したら新品と交換ってことになりますね。

正しい向きでないと取り付けられないようになっているので、穴の位置を合わせて元通りに取り付けます。

一旦四隅を仮固定してから他のボルトを付けていきました。19本もあるとなかなか大変ですね。

規定の締め付けトルクは5N・mです。

ガスケットが柔らかい素材だからなのか、全て締めると最初に締めたボルトの締め付けが緩くなっています。

締め付けトルクが5N・mに落ち着くまで2周ほど締め直しました。

ドレンボルトのガスケットも新品に交換。

規定の締め付けトルクは17N・mです。

step
6
新しいATFを入れる

ATFは抜いた量だけ新しいものを入れていきます。事前に調べた結果、オイルパンから抜ける量は2.5〜2.7リットルのようなので、余裕持って4リットル準備しました。

今後複数回入れ替えなければならないなら初めから25L買っておいたほうが安上がりだったも…

今回オイルパンから抜いた量は概ね2.6リットルほどでした。

漏れていた分がどのくらいの量かはわからないので、とりあえず0.1リットル加えて、2.7リットルを入れてみます。

ATフルードを注入するための器具を自作しようと思っていましたが、アストロプロダクツのオイルファンネルを買ったほうが安上がりでした。

オイルレベルゲージを引き抜いて、オイルファンネルのホースを差し込みます。

入るか心配でしたがジャストサイズでした。

ボンネットにS字フックで吊るしてます。

ファンネルから溢れてこない程度にATFを注入。

ATF交換後の必須作業

ATFを入れたら次の作業を必ず行ってください。

2WDにしてからリア側をリフトアップしてタイヤを地面から浮かせます。

この状態で5分以上アイドリングした後に、約50km/hまでゆるやかに回転を上げることを2〜3回行ったらエンジンを停止します。

これを2回繰り返します。

シフトレバーをすべてのレンジに入れると回転数が変わります。

ギアチェンジが行われている証です。

ATFのオイルレベルの確認

ATFはオイルレベルチェック用のパイプから注入するため、オイルゲージを挿入する際にパイプ内壁のATFがゲージに付着してしまいオイル量がわかりにくい…

明日改めてオイルレベルをチェックし、足りないようなら少しずつ追加することにして一旦終了。

で、翌日。

まだちょっと足りてないですね、ということで0.2リットル追加。

ゲージの上限ギリギリですが、これで良しとします。

ということは300mlも漏れてたのね…

ATF交換、その後

交換後、近所をゆっくり走ってみても異常は無し。急勾配も走行してみましたがこちらも異常なし。

2日ほど経過しましたがすこぶる順調です。

とりあえず、一安心です。

1000kmほど走行する毎にオイルパンからATFを抜き、抜いた分だけ補充する方法をしばらく続けてみます。

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